七分沢(椹野川支流東川) 沢登り

元勤め先の目と鼻の先にある七分三分沢。そのうち行こうと思っていながら6~7年が過ぎてしまったが、今回はtsuruさんのお誘いで初遡行することができた。

高速道路をくぐった先の側道脇に車を停めて、林道を少しあるいたところから入渓。ちょっとゴーロを歩くとすぐに滑床となり、この後、土砂や倒木、小岩が覆っていてもこの沢は滑の沢だと知る。姿を現した小滝も基本滑滝で、中には微妙なバランスを要する滝もあり、小気味良い遡行が楽しめる。

途中二つの堰堤に阻まれるのは興ざめだが、その昔大きな土石流で下流域に被害をもたらした東川の歴史を思えばいたしかたないところか。

クライミングルートが開かれている重石と呼ばれる岩は存在感がある。その重石の基部から50mはあろうか、立派な滑滝が這い上がっている。

久しぶりにまともなリードのつもりでフル装備で臨んだが、存外大した悪場もなくすんなり抜けた。拍子抜けではあったが、登るうちに重石を見降ろし、滝上では鳳翩山も見渡せる景色も素晴らしい。ここがこの沢のクライマックスだろう。

大滑滝の上部もさらに滑床と滝が続き、ご多分にもれず倒木・土砂の雑音はあるものの、これはなかなかの名渓と言っていいのではないだろうか。

標高400mくらいで引き返し、右岸の踏み跡を探りながら下る。

それにしても、沢を離れると暑い。そして、踏み跡はほとんど近年踏まれた形跡もなくシダが生い茂っており、足元が見えないうえ結構な急斜面のトラバースなので危ない。沢自体は初心者向けにちょうどよい感じなのだが、この下山はいただけない。前回の宮杉峡と同様、沢を下るのが望ましいのではなかろうかと思う。

次回は、もう少し水量の多い時期にきて、稜線まで詰めて同沢下降としゃれこみたい。

 

メンバー:toshi(SL)、tsuru